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2011年2月8日火曜日

GC FIXPEED  パターンレジン

サヤカで技工を始めた当初、技工マニュアルをセッセと作っていました。
ワックスアップ、埋没、ロー着、研磨、分割復位式模型、副歯型式模型の6種類です。

マニュアルのファイルを見たら製作年月日が2000年5月になっていました。
およそ11年前に作ったものでした。

GCから口腔内固定用常温重合レジン「FIXPEED」が出たので、それならということで
比較してみようとファイルをひっくり返していたら、昔のファイルが出てきました。


その当時のままコピーすると

1.      GC社製パターンレジン
硬化時間 『4分』

硬化収縮
30分後
24時間後
0.65
0.67




2.      日進社製パターンレジン
硬化時間 『2.5分』

硬化収縮
30分後
24時間後
0.55
0.81


 (今はこんな箱ではないですね。きっと。)


となっています。
ついでに、こんなことも書いてあります。  ↓

使用するパターンの種類によって、埋没材の膨張収縮が抑制されることがある。



クリストバライト埋没材
リン酸塩系埋没材
WAX
膨張傾向  0.08
膨張傾向  0.05 
レジン
収縮傾向 -0.15 
収縮傾向 -0.10
プラキャストバー
収縮傾向 -0.28
収縮傾向 -0.18


(昔のファイルをコピーペーストしたものは、色付けした部分です)



つい最近GCのパターンレジンを購入し、取説を見てみましたが
この製品に関しては何も進化していないようです。全く同じ数値でした。
日進のパターンレジンは30分後の0.55%は魅力でしたが、今は使っていません。
当時から操作性・信頼性は断然GCだったのを覚えています。

ちなみに、Pi-Ku-Plast HP36(ピクプラスト)の硬化収縮は 0.36%とうたっています。
「このレジンは収縮ゼロです」などと言っているページも目にしますが、
とりあえずメーカーいわく、0.36%の収縮でヒートショック対応というのが売りのようです。
経時的な変化量は今は分かりませんが、某メーカーの人いわく経時的な変化量が大きいと
言っていました【謎
焼却残さですが、サヤカのスタッフは「少し残ります」と言っています。






そしてGCのFIXPEEDですが、売りは
  ・低収縮と良好な寸法精度   0.62%(3日経過しても同じ)
  ・変形や温度変化に強い物性   
  ・シャープな硬化特性
  ・識別しやすい緑色

あたりでしょうか。




しかし、それらの特性を出すためにフィラーを使っているようで、
焼却すると残さが残るため鋳造用パターンとしては使用できません、と記してあります。
同様に、大幅に曲げ強度を向上させたと記してありますが、
これまでのGCパターンレジンが62Mpaに対してフィクスピードがいくつなのか分かりません。

明日にでもGCに電話して聞いてみます。

こういう材料比較は面白いですね。
材料を作る目的や思惑などが感じられます。

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