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2012年6月7日木曜日

本の話

先週青山の田中先生の歯科医院へ伺ったとき買った「妻を看取る日」という本ですが、最初の8ページで満足してしまいました。

国立がんセンター名誉総長の垣添忠生著で、年上の奥さんが癌を患ってしまい・・・・
といった内容ですが、最初の8ページで大切な全てが描かれていて、そこから後は肉付けのような感じを受けました。

ずっと意識のなかった奥さんが突然まぶたを開き、思いもよらぬ強い力で旦那さんの手を掴み「ありがとう」と言った、というくだりがありますが、私も実体験で同じようなことを経験しています。



何年も寝たきりで、病院へは車椅子で移動しているだけ。
透析病院の行き帰りの車椅子の移動のとき、毎回手を貸していました。
車椅子に座った状態のところを抱きついて立ち上がらせタクシーに乗せ、帰ってきたらタクシーの座席から抱きつくようにして立たせ車椅子に乗せる、という手伝いです。

年単位で毎回手伝っていましたが、意識が無いかのように目はいつも遠いところを見ているだけで、そんな状態になってからは一言も声を聞いたことがありませんでした。

が、ある日いつもと同じように朝は送り出し、タクシーで帰宅してきたところをいつものように抱きついて車椅子に座らせようとした、そのとき

今まで目を開けてはいるけれど何処を見ているか分からないようだった人が
突然パッと目を見開き「ありがとう!」と言ってきたのです。

その時は全身から鳥肌が立ちました。。。

その後は皆さんの想像通りの結末ですが、その人の最後の言葉を聞かせていただけたようで、今でも鮮明に覚えています。



今日はブログ更新が遅くなってしまいました。
最近はマニュアル作りだったり、製本の原案作りだったり、資料作りだったりと、何かと私の苦手なことばかりで手がふさがっていて効率よく物事が進みません。

効率が悪いのは私の能力不足と下手な段取りのせいなのだろうと自覚しているので、そのうち解消していく予定です。。。



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