ハイブリッド前装ブリッジで、禁断の8番支台です。
6番7番相当部へのインプラントを奨めたそうですが、経済的な理由からこの形態になったそうです。
ハイブリッドでの咬合面もそれなりに良いことも多いですが、患者さんによっては「柔らかさ」を訴える方もいらっしゃるようです。技工をやっていると、金属冠の偉大さを改めて感じることも多いです。
セラミックの脆さ、レジンの柔らかさ弱さなどに比べ、金属冠の安心感というのは格別です。
審美的に考慮しハイブリッドを使用しながらも、咬合接触する部分は小臼歯部でも積極的に金属にする、というケースもあります。
ずい分昔にはIDA系の先生ですが、犬歯のメタルボンドでも尖頭の滑走部は唇側へ折り返してメタルでサポートしていたこともありました。
模型作り、ワックス操作、埋没操作、金属操作、調整力で適合させます
フィニッシングラインの処理によっては、境目がキレイにもなれば汚くもなります
この築盛も盛る人によっては形態が違ってしまいます
歯科医療全体がそうであるように、技工の部分も足し算ではなく掛け算なので
どこかの工程でエラーがあると、クオリティは下がりまくります
程好い清掃性で絶対に壊れず
ある程度見た目も考慮したもので
仮に将来8番がダメになっても
4番5番を生かして金属床に変えられるとなれば
こういった、金属をベースに作るブリッジがベストだと思います
「なるべく多点接触」は難しい注文です
かなりの確率で対合歯は、アンチモンソンになっています
アンチモンソンになることを承知で作れません
たとえばこのケースで舌側斜面も積極的に接触するよう作っていくと、
アンシモンソンを助長させるかのように舌側咬頭を高くしていかなければなりません
ハイブリッド前装冠もジルコニア・セラミックも、勿論メタルボンドもそうですし金属床やレジン床義歯も、作り手によって随分と違うモノが出来上がります。
【DT.野口直忠】
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