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2012年7月28日土曜日

NOBEL BIOCARE Symposium 2012 TOKYO


ノーベルバイオケア・シンポジウム2012 に参加した、恩田のレポートです。




7月16日 六本木ミッドタウン

毎年行われるノーベルバイオケアのイベントに参加してきました。

連休の最終日、猛暑の中、かなりの数のノーベルユーザーが歯科医師、技工士、衛生士を問わず、
それぞれの興味の対象を求めて集まりました。

ノーベルの社員さんたちも総出で、受付を入ると、営業の方々が並んで挨拶をしてくれました。
おなじみの顔がちらほら・・・早速捕まりました。



毎年、最新のエビデンスや、最新技術

「こんなことができるようになりました」や「リリース予定です。」という声が聞けるホットな場所でもあります。

今回、オプションプロラムのハンズオンセミナーを申し込んだので一般口演はあまり聞けなかったのですが、

全体の印象としては、

「安全にオペするために知っておきたいこと」や「予後、メンテナンス」や「良好な予後を得るための形態」

など

トラブル回避や、オペ後上部構造を装着してから安定した予後を経過するためにどうするか、というようなテーマが多かったような気がしました。

近年のインプラント治療に対する逆風に向かうテーマかもしれません。

素晴らしい症例や華々しい審美ケースばかりでなく、

例えば、下顎骨の舌側穿孔は動脈を傷つけ、口底部出血などが起こる。4−4はパーフォレーションしやすい。などの背筋が寒くなるような実例や

トラブルを回避するためにはガイデットサージェリーが大変有効なこと、ノーベルクリニシャンを使用したケースの紹介。

ノーベルクリニシャンは患者説明→トラブル回避(訴訟?)にも使えるという宣伝も含めつつ、

また、トラブルが起こってしまった時、いつ救急車を呼ぶか、などリアルな話もありました。


本当は上部構造も含めた話もあったようなので、技工士の立場から聞きたい話もありましたが、申し込んんでいたハンズオン・ワークショップへ


プロセラ・ダブルスキャンブリッジの紹介


多くの臨床家が待ち望んでいた、ジェニオンのダブルスキャンができるようになりました、とのことです。リリースも今月末とかなりリアルな情報が聞けました。

実際にダブルスキャンを説明を交え実演してくださいました。

本当に簡単だな、って印象を受けました。3,4ユニットだとオーダーまで20分くらいでできるようです。

今までは他社がダブルスキャンが出来る中、ノーベルは一貫して「CADなのだから人の手でWAXUPはしない方向で」とポリシーを貫いていましたがようやく市場の要望に応えた形です。

確かにCADなのだから、画面上ですべて完結させるべきだし、そうやったほうが将来性あるのでしょうが、現在臨床家でバリバリWAXUPできる人は当然WAXUPしてスキャンしたほうが早いと思われます。

細かいデザイン、フレームにリバースカーブを与えたり、サポート形態を付与して複雑なフィニッシングラインを与える時などは有効かもしれません。
かつてのメタルボンドの延長の技術で破折を防ぐデザインを思うように付与できるのは良いと思います。

しかし、かつてのアナログ部分をいい意味で融合しているとも言えますが、本来であるならば、ノーベルのポリシーを通して、WAXUPせずに簡単に画面上で複雑なデザインができるように
ソフトを改良していってほしいな、と個人的には思います。

今の若い人はPCに慣れ親しんでいるから、技工学校で操作を覚えれば即、臨床でフレームやクラウンが作れる、そんな風になれば業界全体は楽になるだろうな、と思います。

そのほか、スキャナーを持っていないラボが外注でプロセラ・ネットワークラボにフレームを発注する場合、思ってたようなデザインで出来上がってこなかったり、そんなこともあるかもしれません。

そのような時、WAXUPしたものを持ち込めるようになれば、そのようなトラブルもなくなるでしょう。

また、WAXクラウンを読み込めば精密なジルコニアのフルカントァーのクラウンができるようになります。その点ではようやく他社に追いついたいい面もあります。



CAD/CAMをはじめ機械の進歩は止まりません。導入したのはいいが有効に使えず、眠らせたまま前時代の機械になってしまうなんてよく聞きますが、常にバージョンアップについて行って、

時代に取り残されないようにしなければなりません。

新しいものを受け入れ、末端の患者さんに本当の意味でいいもの、安全を提供し、地域の医療に貢献できるように今後もアンテナを張っていきたいと思います。



恩田典之

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