その1からの続き
今回使用した咬合フィルムは「片面」タイプのため、色素が無い面は艶々で、色素が付いている面は艶消しに見えます。
元はフィルム系の同じようなモノだと思いますが、圧痕の残り方に差があるようです。
手によるタッピング運動のため、力の差が無いかと言えばあるでしょうが、その差ではないと思います。
左がBausch、右がGC
こちら色素が着いている面ですが、GCは色素が目に見えて無くなっているのが分かります
これは蛇足ですが、濡れたティッシュで色素を拭き取ろうとすると
表面の状態にもよりますが、比べるとBauschの方が簡単に取れてしまいます
(これも表現が難しい・・・)
歯科医院へ訪問していると良く見かけますが、先生は咬合フィルムを透かして見ますので、同じ目線で見てみたところ・・・
【写真-3】
【写真-4】
【写真-3】【写真-4】はBousch、GC赤という並びです。
抜け具合から咬合接触を見ようとした場合、GCは色素が付きやすいということもあり、だからこそしっかりと色が抜けて見やすいという狙いかもしれません。
さらに言うなら、Bouschは当たっているピンポイントの部分だけ色素が付き、GCはピンポイント+αとして、少し大き目に色素が付くのか?ということも見て取れます。
さて、ジルコニアセラミックも仕上げに近づき接触点が更に気になりだす頃、先ほどと同じように咬合器によるタッピング運動で咬合面の接触状態を確認してみました。
Bausch
GC
技工物の形態は変わりましたが、その他は全く同じ条件で試したところ、やはりGCの咬合フィルムの色素の面積はBouschの咬合フィルムの色素の面積に比べ大きく付きました。
さらに蛇足(その2)ですが条件で「ドライ」としたのは、口腔内ではいくらエアーで乾かしているといっても終始ドライ環境ではありません。
多少湿気を帯びているときどうなのか?というのも重要な問題ではないかと思います。
ここでは、あえて画像は出しませんが少々湿気を帯びた状態(濡れている状態ではない)で同様のことをしてみたら、今回出たBouschとGCの差がわずかに広がった感じがしました。
ここら辺はチェアーサイドでのミクロン単位の調整のために咬合フィルムがどうあるべきか?の部分なので、軽く触れる程度でスルーします。
今回はBousch8μに対してGC12μ(片面でも12μ?)でしたので、ファイナルでの咬合調整ではなく指導ピンで浮いている状態で試したものです。
総評としては、技工作業でHANELやBouschの咬合フィルムを使っている人は、付着する色素の大きさを気にしなければ特に違和感なく使えるだろうと思いました。
ただ、技工作業とはいっても口腔内試適が終わった後の緊密な咬合調整であったり、先生が口腔内でおこなう微妙な接触の調整の連続のときに、どの咬合フィルムを使うのか?となったとき、今回の結果をみると「落とし過ぎに注意」が必要かもしれません。
ただ、技工作業とはいっても口腔内試適が終わった後の緊密な咬合調整であったり、先生が口腔内でおこなう微妙な接触の調整の連続のときに、どの咬合フィルムを使うのか?となったとき、今回の結果をみると「落とし過ぎに注意」が必要かもしれません。
とはいっても、各社微妙な味付けの差があるということが今回のことでも分かったので、それを承知したうえで適宜使えば良いのだろうとも思います。
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