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2012年10月17日水曜日

KOデンタル60周年記念講演会  週末の報告(3)

第一線で活躍されている山崎長郎先生、内容正裕先生、小野善弘先生が、次の世代を担う若手の先生方を推薦し、講演を依頼する形で始まったKOデンタル創業60周年記念講演会。

■まずは、山崎先生と推薦した松本邦夫先生の講演。
秦の審美修復とは何か? それはEsthetic、Function、Stucture、Biologyが揃って初めて充たされるものであり、もちろん患者のニーズにこたえることも必要であり、そのためには治療計画が大事である。

補綴だけに頼るのか、矯正は必要なのか、チェック項目はミッドライン、アンテリアカップリング、インサイザルエッジポジション、歯冠幅径、ガムラインを診てゴールを決めていく。

今回は重度の歯列不正の治療ケースを数症例紹介していた。


■次に、内藤先生と推薦した高坂昌太先生。
咬合の要素はアンテリアガイダンス、ポステリアサポート、TMJスタビリティで成り立ち、咬合の観点からは垂直・水平的な顎位が大切である。
しかし天然歯は変化し続け、歯軸は前方傾斜しながら近心移動し、咬耗により咬合の接触関係も変化する。顎位が変われば歯周組織も変わる。それなのに顎位を一つに決めてしまうのには無理があるかもしれない。

動的な顎関節を時間軸の中での評価が必要であり、そのためにはCADIAXを用いて顎関節の動きをデータ化し、今この瞬間の顎位を診断するツールとして使用し、修復時に使用できる顎位に近づけることも大切である。

変化する天然歯列と変化しないインプラントが混在する歯列については、咬合を学び直す必要があるのではないか。


■最後に小野先生と推薦した松井徳雄先生
歯科治療の目標は天然歯の維持、機能させること。
実際に来院される患者は実に様々な問題を抱えている。それに対応するため、エンド、インプラント、外科処置、矯正などの多くのスキルを身に着けなければならない。
しかし、どんなに複雑なケースでも治療のベースとして大切なのは「歯周治療」である。
患者とのコミュニケーションは自分が話したつもりでも、伝わっていない場合が多いので、なるべく時間を掛けて説明をする。

それが患者との信頼関係に繋がり、よりよい治療につながるからである。




野崎裕介
 

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