私は卒後3年ほど医院内ラボで勤めていましたが、そこの歯科医院ではKerrの真空練和器がありましたし、そこしか知らなかったので歯科医院に真空練和器はあるのが普通だと思っていました。
その後コマーシャルラボへ勤め先が変わり、取引先の歯科医院へ出入りさせていただくようになって、多くの歯科医院には真空練和器が無いということを知りました。
歯科医院にとって真空練和器を入れるメリットは石膏に気泡が入りにくくなることですが、デメリットとして購入資金、設置場所、スタッフ教育などがあるそうです。
ここら辺が微妙なところで、少なくとも技工士の観点とは異なります。
ある歯科医院ではスタッフでの話し合いを行ったうえで真空練和器の導入を諦め、手練和で可及的に気泡を入れない方法を模索することにしたそうです。。。。
計量方法など細かいこともありますが、真空練和器を使わないで、なるべく気泡を入れないようにするにあたって大事なことは練和時間のようです。。
これは現状の問題点をGCに相談したところ、クリーミーになるまで練和すれば脱泡されて気泡が入りずらくなる、との回答を受けてのことだそうです。
実際に実験してみた映像です。
左から 「15秒練和」 「30秒練和」 「60秒練和」 「60秒練和」と並んでいます。
見た目からも明らかなように、15秒は気泡も多く混ざりきっていませんし、30秒は混ざっていても気泡が多いです。それらに比べ、60秒練和したものは、微妙な混水比の違いに関わらず、明らかに気泡が少なくなっています。
大きく写したものです。
明らかに気泡が少ないです。
なんでもそうでしょうが、少々慣れてくると段々と大雑把になってしまうこともありますが、今回の実験からも材料を扱う際は、注意書きをよく読んで正しく使うことを基本としないといけない、ということが分かります。
用法用量を守りましょうという、どこかの薬のCMみたいですがw
0 件のコメント:
コメントを投稿