2012年7月13日金曜日

技工の行く末  その3


歯科技工士は製造業か?などとは昔から議論されることでもありますが、作る行為そのものは製造業だろうと思います。



製造業だから少ない時間で多く製造することの効率を重視し、大きなラボほど分業、流れ作業などを推し進め、だからこそ今後は増々の機械化なのでしょう。



最近のデータでは、日本でのジェニオン販売数は世界で2位だそうです。

CAD/CAMでアレが出来るコレが出来ると紙面を賑わせば、取り残されてはいけないと購入する人が増えているのですかね??



CAD/CAMの外注技工が既に多くあって、先を見据えてCADなどを扱う気があれば良いですが、そういった仕事は殆どないけど、スキャナーを買ってから営業して・・・などと考えていると、かなりの確率で埃をかぶるだけの高い買い物になるとも聞きます。



そんな流れを見ていると、将来は全ての技工はCAD/CAMに置き換わってしまうのでは?と心配になってしまいます。どれだけブランド力を押し出そうとしても、世界の亀山も最期はサムスンには勝てません。シャープも年初来最安値を更新中でしょうか。



CAD/CAMメーカーさんが言いますね?

「それでも最後は技工士さんが調整するからこそ・・・」みたいなこと。

あれは全部ウソです。 だと思っています。

パソコンの仮想咬合器上で調整も出来るようになっていますし、適合も含め今後はパターンを増やして精度を増していくだけのことですし、なにしろそれらの開発者たちは果てしない手作業への侵食こそが生きる道そのものだからです。



口腔内スキャンが日本で普及したら・・・

歯科医院から口腔内データが、クラウドで待ち受ける世界のCAMセンターの中から一番安くて最短の納期のところを選び、模型と半完成品が送られてきます。

この「半製品」も今はまだ「半製品」ですが、いずれは「限りなく完成品に近い品」になることは想像に難しくありません。 既にメタルクラウンからセラミッククラウン、ブリッジもTEKも、金属床風のエンプラ床も、殆ど機械が作れていますし、ソフトの進化による完成物の精度の向上は日進月歩でしょうから「適合の感触」さえ「感触ー1」「感触ー2」などの選択が出来てしまいそうです。

そうなると、せっかくラボでスキャナー持ってても活躍の場が無くなります。
データだけ医院から直接CAMセンターですから。

材料業界も大変です。
印象材が要りませんし、石膏も必要なくなります。。。






技工の行く末を考えるとき、例えば
「10年後は今の技工所の8割以上は潰れる」などと言うメーカーの人もいます。






さて、それは本当なのでしょうか。


つづく



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