その4 から続きます
さて、仕上げのための試適が終わり、細かな要望などを形にするための作業に入ります。
右がチェアーサイドで私が書き留めたメモです。
左は先生が熟考した翌日にFAXで送ってくださったものです。
改めて詳細を書くと
①下顎前歯部のBrを入れたとき、左下1番2番のパピーラ周辺の貧血帯が強めだったこと
②右下123番の接触状態の確認
③上顎左側犬歯のバイト盛り足し
④右下34番の舌側鼓形空隙を広げる
⑤上下第一小臼歯以後のアーチを可及的に広げる(頬側カントゥアを含めた修正)
⑥下顎Brの舌側を可及的に薄く仕上げる
⑦ステインによる孤立感の表現
⑧左側最後方のメタルボンドは弊社で接着処理
①は支台歯間が狭く、ダイヤモンドジスクがギリギリ通過する程度だったことと、口腔内で数分経過した状態では貧血帯はおさまり、キレイな歯肉の状態になったのを写真で確認できたので、軽く調整した程度で仕上げました。
②、③はリマウント後に確認したところ、上顎左側の犬歯の舌側部にバイトのあまさが確認できたため、盛り足ししました。
④は切歯から臼歯に変わる部分で、特にジルコニアフレームということでボリュームがあり過ぎたようです。⑥の処理と一緒に形態としても修正しました。
⑤に一番時間を費やしました。舌側の過剰防衛的な厚みを処理すると同時に、前歯部では欠損部の歯肉へのあたりの調整、臼歯部では歯肉からの立ち上がりの形態の修正を加えました。
⑥は、舌側部はジルコニア削り出しのまま未処理でトライしていたので、実測で1mmほどの厚みがあり、それを最薄部で0.4mm、全体は0.6mm程度まで調整しました。
⑦は普通のステイン処理です。
⑧は以下に画像で紹介します。
接着の前準備が完了したところ
3Mのリライエックス・ユニセム2を使用し接着処理
同頬側面観
ここから普通に研磨していきます
キレイに仕上がりました
接着剤は3Mが安心です
再バイトによる咬合面部の修正、舌房の確保、カントゥアの見直しなどをし、茂久田紹介のジルコンブライトでジルコニア部分を研磨して終了しました。
特に前方運動は滑らかに出来るよう注意して調整
そして、セットに至ります
セット、そして打ち上げの その6 へ
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