2012年1月26日木曜日

ジルコニア・セラミック 裏ワザ

ジルコニア・セラミックに限らずセラミックを扱っていると、破折したときにどう処理するかということを経験していきます。

技術職はそういったトラブル、無茶な要望の中で教科書には出るはずもない大事なノウハウを構築するともいえます。

サヤカではジルコニア・セラミックを扱い始めた当初セルコンセラムKissを使用し、それなりに客観評価も高かったのですが、タービンで削るときに「我慢が足りない」とでもいうか「頑張りが足りない」とでもいうか、これまでの陶材ではタービンバーの周辺が微妙にチッピングしていくという低度に比べ、大きな塊で周辺も割れ剥がれていくという感じを受けていました。

口腔内仮着段階においても部位によりますが、特に下顎大臼歯部の頬側の破折がありました。

何時の頃からか、私が手掛けるジルコニア・セラミックの陶材はe.max Ceramに変えていきましたが最近になって2ケースほど、陶材を変える境目あたりに製作したジルコニアセラミックの修理がありました。

1つは下顎大臼歯の頬側咬頭のチッピングと、1つは前歯部123のBrです。

下顎の頬側咬頭は少々削って盛る程度でしたが、前歯Brは仮着されていたモノが外れ椅子で踏んづけたということで、中切歯の陶材部が剥がれていました。幸いフレームは無事でしたが、中切歯は殆ど盛り直しの状態です。

しかも、そのBrに合わせて義歯も製作されていて、3番にクラスプが掛かっています。。。

同じ陶材で焼けば23のセラミックの辺縁などは丸くなり、クラスプの適合に問題がでます。
まさかアドオンで全て補正できるはずもありません。

(中略)


前置きが長くなりましたが忙しいので飛ばしますw




中切歯はe.max Ceramで、23部はkissです


23のkissは何の問題も無く、そのままいてくれます。

咬頭の盛り足しも可能です。

物性で問題があるだろうとは容易に想像がつきますので、今回のように「残っている部分は、どうしても今のままで直して欲しい」などの場合に限りますが、出来ないことではないということです。

0 件のコメント:

コメントを投稿