2013年1月17日木曜日

ある、患者数を誇る歯科医院

先日訪問した歯科医院で新しい若い先生とお会いしました。

その先生は以前、今の時代に驚くほどの患者さんが来院するという歯科医院で、数ヶ月勤務していたそうです。

ただ、あまりに酷い治療内容の実情に嫌気がさし、患者さんのための歯科医療がやりたいということで早々に辞めたそうです。

あまりに酷い治療内容とは、いまさら真新しい話でもありませんが。。。
・一人の患者は絶対に15分以内に終わらせる
・歯内が終わった日には必ずコアの印象をする
・コアのセットの日には必ず最終補綴物の印象をする
・最終補綴物は絶対にセットする
・全ての補綴治療を最短で終わらせることに専念する
・補綴治療終了後に、ペリオの話やより良い治療の話をする

などです。
もちろん治療レベルは底辺もいいところだそうですが・・・

では、なぜ患者さんがそういう治療をする歯科医院に集まるんですか?
と聞いてみたところ




「治療内容以外は完璧なんです」





だそうです。

HP、歯科医院の外観、内装、待合室の雰囲気、スタッフの言葉遣いを含めた対応、気遣い、備品、清潔感などなど、おおよそ治療内容とは関係ない部分が120点満点なのだそうです。

ですから、患者さんはとても満足している

のだそうです。

変だなと思う反面、一般的には治療期間が長いという印象がある歯科治療に対して
「あそこの歯医者は治療が早い」という噂は、一般の人から見ると魅力的なのかもしれません。また、治療内容とは関係ない部分にひかれるというのも、一般の人から見ると「ここの患者である」ということ自体が心地良く、何も知らない地域住民の間では自慢になることもあるのかな?とも思えました。都心でないなら尚更。


以前に歯科医療に対する一般人の考えていることをリンクしましたが、そいったデータをもとに、「患者の望む歯科医療」をあえて作ったのだ、と言われても
なるほど、そういうことにもなるのかなとも思えてしまいます。




偶然などなく全てに理由がある
という目線で根本治療をしようと日々学び考えている先生もいますが、そういう先生は時には患者さんと揉めます。強く教えなければならないこともあるでしょうし、要望を満たさない方が患者さんのため、ということもあるでしょう。


患者の歯科医療に対する不満要素を改善することのみに尽力する人たちは、治療内容などは二の次三の次で、患者さんの目先の欲求が満足すればそれで良いという姿勢ですが...
流行っているそうですから面白いですね。













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