2012年9月12日水曜日

週末のセミナー 小林編  その2

講師の先生は杉元敬弘先生と重村宏先生です。





JPI咬合診断コースは
専門誌での論文発表にもあるように、画像診断に基づいて側頭骨下顎窩において下顎骨下顎頭を適切な骨関節隙を得られるポジションに誘導する、というものです。

大抵のセミナーでは専門誌を通じて文章で知る感触と、講義を通じて感じ入る感触が似ているものですが、このコースのプレゼンなどから得られるものは、誌面では表現することが難しい過去から受け継がれてしまっている功罪に対する検証・分析なども素晴らしく、読み知ることとは比べ物にならないほどの情報満載の内容でした。


顎誘導では、これまでの顎誘導のように術者の手法、感覚、感触や、患者の「楽になりました」などの曖昧なものではなく、2D、3Dの画像診断に基づいた診断と、診断に基づいた適正ポジションへの誘導、そして誘導によって得られた顎位を2D、3Dによって確認・検証する、といった全てが理路整然としたものであると同時に、マニュアル通りに進めれば誰にでもできるという非常に優れたシステムで、今後はこの手法で世界が受け入れていくしかないのではないか?と思わせるほどのものでした。

顎関節を咬合という特殊な領域に入れて複雑化させず、医科での関節への取り組みと同じように「骨関節隙」が得られる【位置】を最優先し、その後に機能回復を計るというものも、スッと腑に落ちる極めて合点のいくものでした。

今回の二日間では、講義とPC上でのリポジショニングの実習で、使用した画像は2Dのものでしたが、次回からはCTによる3D画像による診断と計測をするようです。

世界で売れている歯科用CTの25%は日本で売れているらしく、日本での歯科医療はCTによる画像診断があたりまえになりつつあります。そういった流れの中では、顎誘導に関してもこれまでとは違った取り組みがされてくるものだと思いますし、変わっていかなければならないとも感じました。









 

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