2011年4月28日木曜日

ジルコニアは硬いのか

ジルコニア・セラミックを取り扱ったことのないドクターがいます。
その理由の一つに「あんなに硬いんじゃ、何かあったとき撤去できない」ということがあるようです。

確かに数値で見ると曲げ強度1000Mpa程度の数字が並びますが、実際に取り扱ってみるとそうでもないということが分かります。
曲げ強度としては高い数値を示しますが、では切削できないのか?というと、意外に削れます。ただ、バーも削れますので、ダイヤモンドバーを使用したほうが良いと思います。カーボランダムで削るとジルコニアも削れますが、それ以上にカーボランダムが削られます。

ジルコニアだけのクラウンもアメリカの一部にならって大信貿易が出したりしていますが、一般的なジルコニア・セラミックではジルコニアはフレーム材として0.5mm前後で内在しているだけです。(サポート形態部分は除きます)

そこで実験してみました。

①ジルコニア フレーム 1mm
②ジルコニア フレーム 0.5mm 

①②を注水タービンNSK PRESTO AQUA LUX に、ダイヤモンドバーMANI DIA-BURS TR-21を装着し一定の圧力を加えながら切削しています。



まず①をやってみたところです。


穴が開くまで48秒前後かかりました。
結構大変だなという感じです。



そして②をやってみたところです。


穴が開くまで18秒弱です。
あっさり開いたという感じです。


使用したダイヤモンドバーですが、ドクターなら分かるところですがちょっと荒目の細身のバーを使用しています。ゴツゴツした撤去専用のバーではありません。
もし撤去用のバーを使用したとしたら、あっという間に穴が開くと思います。





ジルコニア単体の被覆冠は怖いですが、ジルコニア・セラミックは噂ほど厄介なモノではないということが分かっていただけると思います。

ただ執拗に「ジルコニア・セラミックはダメだ」という人々がいます。間違いなくいます。
金属の方が適合が良い、ジルコニアは信用出来ないなどの、どちらかというと企業戦略のようなものが根底にあるように思います。

風評のようなものではないでしょうか。
まずは試していただければと思います。

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