しかしそこは流石のivoclar vivadentの科学者集団。
これまでの色々な材料のキャストオンとは一線を画す見事さを感じます。
ちなみに、顕微鏡レベルで撮影、確認してみたところ、
接合部で不安を感じさせる状態は確認できませんでした。
先ほども書きましたが、400Mpaの粘りっぽさもなく、これまでのセラミックのように軽快に形態修正、咬合調整が可能です。ただ同時にセラミックが薄い部分には変な力が加わってチッピングしないよう注意しなければなりません。
形態修正、95%程度の咬合調整後、シリコンで表面の状態を整えていきます。
e.max LTのところでも書きましたが、セラミックの粉で表面をゴシゴシとキレイにして仕上げ焼成に入ります。
ジルコニア・セラミックの場合も、ZirPressの場合も、
ジルコニアフレームによるサポート形態は付与します。
オクルーザル・コンタクトは、微妙に7番過剰防衛入りまして少々甘めの状態でフィニッシュです。
以前に大臼歯のオールセラミックは難しいと、このブログで書きましたが、現存するメーカー推奨システムでの大臼歯のブリッジで、多くの人々に対応するキャパと、大臼歯補綴に相応しい強度と、ある程度の審美性を表現できるということになると、このe.max ZirPress と e.max CAD on くらいなのだろうな、と思っています。
たとえば最近ではフルジルコニア冠を喧伝する動きもありますし、それはもう何年も前からアメリカでは当たり前で、今では日本でもドンドン増えている、などという話も随分前から聞いています。
メタルセラミックでもコバルトセラミックなどのノンプレシャス系のモノがあり、セミプレシャス、プレシャスがあるように、オールセラミックでも色も硬さも「無垢のジルコニアですから」というモノがあっても良いのかもしれません。
何を大事にするかという価値観の違いもありますし、会社の事情もあります。