山下恒彦氏がストローマンの紹介をしていましたが、「アメリカでは既に2年前から・・・」という紹介の仕方をしていて、日本ではその発売が遅れていますがという前提で話していました。
それでも「ようやくストローマンも他社に追いついた」とも言っていて、元々日本でもそれなりにシェアを持つストローマンが、最近元気に動いているのも分かるような気がしました。
今年認可が下りたgonyxという装置で、埋入の角度などを座標軸に正確に示すそうです。
アメリカでは技工士がこれらを使用して埋入の設計をする、とも言っていました。
ただ、理想的な補綴からインプラントの埋入を考えるという発想については、ノーベルガイドのそれと同じだな、とも思いました。
ジルコニア・セラミック、 ジルコンボンド、呼び方が色々でナンですが、ジルコニアは割れるという話については、メタルボンドと同じだという表現を日高先生がされていました。
ジルコニアフレームで、歯冠形態を考慮していないキャップのようなフレームの場合、切端や咬頭など陶材の厚みが増してしまい、そういう部分が割れる、ということだと思います。
私個人としては、近年の陶材焼成温度の低溶化も、その原因の一つではないかと思っています。
焼成温度の高いジルコニア用セラミックは、やはり削った感触からして、かなり違います。
先週に引き続き、協和の木村健二社長の話も面白かったです。
ジルコニア冠に関しては、「正直この硬いジルコニアを入れてしまっていいのか?と思うところもあり、それでも世界の流れはコレなんだという確証も得たりするなかでは・・・」などと、かなり複雑な心境を正直に話されていたのが印象的でした。
ただ、先週のインプラント国際学会での講演と比べ、45分という非常に短い時間内での話だったので、本で言えば第一章の途中で終わってしまったような感じを受けました。
またいつか、じっくりと話を聞いてみたいです。
全体を通して、ホールでも小さな会場でも、ジルコニアの物性に関する報告が多かったように思います。チタン、ジルコニア、金合金で、骨芽細胞の増殖の差や、白血球がどの程度増えているのか減っているのかという点において、チタンとジルコニアが非常に優れた材料であるという結果が分かりました。
逆に言えば、金合金の数値は、チタンとジルコニアに比べて酷い数値が出ていました。
インプラントの特に歯肉と接触する部分では、金合金は使ってはいけない材料だということが分かりました。
さらに、インプラントの補綴処置をしたとき、歯肉に接するアバットメントの材料によって、歯冠乳頭がどれだけ残るか、下がってしまうかという点に関しては、ジルコニアがチタンの数値を大きく上回っていることには驚きました。
同時に近年チタン・アレルギーの患者さんが増えてきているということも加えて考えると、これからは全ての部分でジルコニアをどう使っていくのか??ということが、今後の歯科材料・歯科技工の展開のカギになっていくのではないかとも感じました。
0 件のコメント:
コメントを投稿